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特集 変わる介護職場 ~増えています!認証事業所

2019-03-29

‘介護の仕事’と聞いて何を思いますか?

 不規則な勤務体系で休みが取れない、体力的精神的にキツイ、離職率が高い・・・多くの人はそんなネガティブなイメージを持っているのではないでしょうか。

 しかし、このイメージを払拭すべく、秋田県では平成29年度から「秋田県介護サービス事業所認証評価制度」を取り入れており、多くの介護事業所では様々な取り組みが導入されはじめています。県全体で、働きやすい職場づくりや人材育成に積極的に取り組むことで、仕事にやりがいを感じ、職員が安心して働き続けられる事業所が増えているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 平成31年3月22日 認証式にて。さらに認証事業者(所)が増え、35ヵ所となりました。

 

このマーク、見覚えアリ!?

 このマークは「秋田県介護サービス事業所認証評価制度」のシンボルであり、優良な介護サービス事業所として認証を受けている、という証しとなるマークです。

 どんな事業所がこの‘認証’を受けられるのか、この評価制度の‘肝’となるのが次の4項目です。

 

 

 

 

 

1.介護の仕事の魅力発信

2.人材のキャリアアップと育成支援

3.職場環境の整備と両立支援

4.地域交流とコンプライアンス

 

 認証を取得するにはこの4項目すべての基準を満たすことが求められます。では実際に認証を取得した事業所では職員の働き方がどのように改善されているのでしょうか。いくつかの認証事業所の取組みをご紹介します。

 

 

 

 

 

 

社会福祉法人新秋会

 社会福祉法人新秋会は、秋田市土崎地区で特養やデイサービスなどを運営している認証法人です。認証取得にあたっては、理事長はじめ管理者・リーダーなど多くの職員が認証評価制度の各種セミナーに参加し、全ての職員の認知・参画により取組みを進めてきました。

 認証への取組みを進める中で、「より良い職場にするため」の基礎的な知識を体系的に修得し、レベルアップを図ることができたようです。

 また、2018年度、新秋会では、地域の方々との「介護教室」を職員自らが講師となり全員参画で展開施設内において開催しています。

 このような取組みは、職員自身が認証法人で働く職員としての自覚と誇りをもつことにつながり、さらには仕事への前向きな姿勢や意識の高まりにつながっているのです。

 

社会福祉法人平鹿悠真会

 社会福祉法人平鹿悠真会は平成26年に横手市に開設し特別養護老人ホーム、ショートスティの施設サービスを中心に展開している認証法人です。

 「職員が働きやすい環境にないと良いケアは出来ない」という考えから、職員同士が意見を出し合って働きやすい環境を整備してきました。例えば「子供のお仕事参観日」や「子育て懇談会」の機会を設け、育児・子育てをしている職員の家庭環境や普段の頑張りなどの理解をし、こうした会話を通して不安の低減やストレスの解消を図っています。

 毎年度、職員アンケートを実施しており、直近のアンケートではワークライフバランスの項目で92%の高い評価を得たとのこと。育児・介護の両立支援の取組として、短時間勤務など職員が自分のライフスタイルに合わせた多様な働き方を選択できるようにすることで安心して長く働き続けることができるのです。

 

社会福祉法人あけぼの会

 社会福祉法人あけぼの会は大仙市で介護老人保健施設を中心に施設・在宅サービスを展開している認証法人です。あけぼの会では法人独自のキャリアアップ制度を進めています。例えば、スタッフが「なりたい自分になれる」よう、目標設定をわかりやすく「見えるカタチ」にして、育成支援方法もキャリア(段階)に応じて教える側・教えられる側が共に分かりやすい育成計画の作成などが挙げられます。

 さらにあけぼの会は「追い越し推奨」も掲げており、若い職員や中途職員でも、頑張れば役職になれる、手当もしっかりもらえる仕組みに給与規定も見直したとのこと。このような取組みはキャリアアップ、育成支援のみならずスタッフのやりがいにもつながっているようです。

 

特定医療法人仁政会

 特定医療法人仁政会は、潟上市の杉山病院をはじめ、隣接の秋田市、井川町にそれぞれ拠点をおいて医療・介護・福祉サービスを提供している認証法人です。仁政会では職員の仕事とプライベートの時間にメリハリをつけるため、日勤の勤務時間が、一般的な企業の中では短い7時間10分となっており、残業もほとんどありません。また、育児や子育て世代や家族に介護が必要な方がいる職員は、短時間勤務など職員の家庭環境に合わせた勤務が可能です。

 ほかにも仁政会では資格取得支援など職員がやりがいを実感できるような取組として他の認証法人と協力し介護職員初任者研修を事業展開しています。この研修は、テキスト代程度の少ない負担で1ヶ月間、座学・実習ができる制度です。介護現場の深刻な人手不足が懸念されていることから、関係する事業者の共同による取組などを通じて、問題の改善を目指しています。

 

自分に合った‘介護職’が、きっとある。

 

 「秋田県介護サービス事業所認証評価制度」の導入によって、‘我慢’して働かなければいけない、というような介護職のネガティブなイメージは変わりつつあります。自分の生活や体力に合わせた働き方を選んだり、職員に対するケアが充実している施設を選んだりすることで、長くやりがいを感じ、働くことができるのではないでしょうか。

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