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特集「知っておきたい、在宅介護のコト」

2021-03-31

 

■在宅介護って?

 昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、感染への不安などから「在宅介護」の利用者が増加傾向にあります。ここ数年、在宅介護に注目が集まっていたこともあり、今後ますます在宅介護の割合が増えていくことが予想されます。

 

 在宅介護のサービスは大きく3つに「訪問」「通い」「泊まり」で分けられます。

 利用者の自宅へ介護士や看護師などの専門職が「訪問」して行う、訪問介護や訪問リハビリのほか、浴槽を運んで入浴の介助を行う訪問入浴介護もよく知られている訪問系サービスの1つです。そればかりに留まらず、訪問リハビリテーションや居宅療養管理指導、夜間対応型訪問介護など、そのサービスは多岐にわたります。

 

 自宅で受けるサービスのほかにも、利用者が施設に日帰りで「通い」、そこでサービスを受けるタイプのものもあります。例えば通所介護(デイサービス)や、通所リハビリテーション(デイケア)、認知症対応型通所介護(認知症対応型デイサービス)などがこれにあたります。

 

 これ以外にも、利用者が一時的に施設に「泊まり」、施設に入居している方と同じようなサービスを受ける、ショートステイと呼ばれるタイプのものがあります。特別養護老人ホームなどの施設に短期間入所して介護を受ける短期入所生活介護や、介護老人保健施設や病院などに短期間入所して、医師や看護師による医療や、理学療法士などによる機能訓練を受けられる短期入所療養介護などです。

 

■在宅介護を利用するには?

 前述のサービスを利用するためには、要介護認定を受ける必要があります。認定を受けるには要介護状態に該当するかどうか、さらに介護の必要度(要介護度)を判定するため、お住いの各自治体に要介護認定の申請を行います。要介護1~5までの認定の通知を受けた後は、ケアマネジャーを通して、一緒に支援計画(ケアプラン)を作成します。

 一般的にケアマネジャーと呼ばれる「介護支援専門員」は介護保険制度に基づき介護が必要な方へ、要介護状態が悪化しないようにケアマネジメントを行う専門職種です。要介護者と家族は常にケアマネジャーに相談しながら介護生活を送ることができます。

 

■在宅介護におけるメリットとデメリット

 在宅介護の最大の特徴は利用者が住み慣れた環境での生活を続けながら介護サービスを受けられること。要介護度に応じて、必要な介護サービスを選択して利用することが可能です。また、施設介護よりも介護費用が比較的安価なため、利用頻度を調整することによって費用を抑えることもできます。

 

 その一方で介護を担う家族や身内などの負担が大きいことがデメリットとして挙げられます。夜間、家族による介護が必要となるケースも多く睡眠不足になるなどの身体的な負担や、家族を取り巻く様々な環境から問題が引き起こされやすい精神的な負担。さらに、家族による介護用品の準備も必要となり、場合によっては自宅をバリアフリー化するためのリフォーム費用がかかるケースがあるなど経済的な負担も介護疲れにつながる要因です。

 在宅介護によって、精神的な疲労や肉体的な疲労が蓄積していくと、介護うつなどの病気を招く恐れがあります。在宅介護の悩みは一人で抱え込まずに、家族や友人、専門家に相談したり、高齢者支援サービスを利用したりすることで、家族の負担が大きく緩和されることが期待できます。

 

 

■施設介護との違いは?

 施設介護サービスとは、介護保険施設に入居して受ける介護サービスのことを指します。「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)」「介護老人保健施設」「介護療養型医療施設」「介護医療院」の4つがあり、介護度やサービスの違いによって最適な施設を選択します。

 施設介護においては、利用者の心身の状態に応じて、プロによる適切な介護を受けることができ、医療体制が充実している施設であれば、医療ケアを受けることも可能です。また、施設介護によって、家族の介護の負担が軽減され、利用者の気疲れが緩和されることもあります。このほかにもメリットとして施設介護を受けると同居者との会話やレクリエーションなどを通して、利用者本人が家族や身内以外の人とコミュニケーションをとる機会が増えることなどが挙げられます。

 

 ただし施設介護は、利用者のことを思って、より良い環境を選択しようとすればするほど経済的負担が大きくなることが考えられます。また、メリットとして挙げられる人との触れ合いが増えることが、逆に利用者にとってストレスになる場合があります。利用者本人の性格によるところではありますが、慣れない施設で長期間暮らすことも苦痛になる場合があります。

 

 家族が介護するか、プロのスタッフに任せるかが、在宅介護と施設介護の大きな違いです。

 自分の家族や身内に対して、できる限り自分の目の届く所で面倒を見たい、少しでも長く一緒に過ごしたい、という思いを持つのは当然のことでしょう。

 しかし、自宅での介護をすることについてはどうしても限界があります。出来るだけ長く在宅で介護をしていくためには、ケアマネジャーなどのプロに相談しながら利用者の状態や介護者の状況に合わせた最適な介護サービスを考えていくことが大切になります。その上で、介護施設に入居して適切なケアを受けることで、利用者の心身の状態が落ち着くケースもあります。

 介護は長期間にわたって続くことから、利用者にとっても介護を担う側にとっても、無理なく続けられる体制を取ることが最も重要といえるでしょう。

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